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小さな劇団は存続の危機

臨時休館となっている穂の国とよはし芸術劇場「プラット」=豊橋市西小田原町で
臨時休館となっている穂の国とよはし芸術劇場「プラット」=豊橋市西小田原町で

 新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言が出ている中、各地の演劇公演の中止や延期が相次いでいる。豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場「プラット」も同じだ。小さな劇団は存続すら危ぶまれるという。
 プラットではテレビで活躍する有名人が登場する公演がある。東三河だけでなく、名古屋や静岡からも観客が訪れ、満席になることも少なくない。
 今年度も6月に長澤まさみさんの一人芝居「ガールズ&ボーイズ」、古田新太さん、小池栄子さんらが出演する演劇公演「欲望のみ」、近藤芳正さんの一人芝居「ナイフ」などが予定されていたが、すべて中止になった。また5月に開催予定だった立川志の輔さんの独演会は12月14日に延期となった。
 公演は密閉空間の劇場内に大勢の観客が集まるため、感染抑止のために開催できない。俳優たちは今、自宅待機状態で、稽古も基本的には「3密」状態になるためできず、公演準備は不可能だ。
 小規模劇団は、資金面が懸念される。プラットのシニアプロデューサー中島晴美さんによると、劇団は公演入場収入があることを前提に、稽古場の確保や舞台セットの準備をしているという。公演が中止なれば支払いができず、劇団が解散に追い込まれると指摘する。プラットでもたびたび小劇団の公演があるが、今後が心配される。
 一つの芝居をつくり上げるには、俳優だけでなく、多くのスタッフが関わっている。そこには長年この道に携わっている人たちの力が必要となるが、一度、劇団が解散となれば再生は厳しい状況になる。
 中島さんは「演劇は、今を生きる皆さんと呼応することで素晴らしい舞台になり、心に響くものも大きい」とし「演劇文化を守るために、プラットでも感染対策と公演が両立できる道を模索したい」と話した。
(竹下貴信)

 新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言が出ている中、各地の演劇公演の中止や延期が相次いでいる。豊橋市の穂の国とよはし芸術劇場「プラット」も同じだ。小さな劇団は存続すら危ぶまれるという。
 プラットではテレビで活躍する有名人が登場する公演がある。東三河だけでなく、名古屋や静岡からも観客が訪れ、満席になることも少なくない。
 今年度も6月に長澤まさみさんの一人芝居「ガールズ&ボーイズ」、古田新太さん、小池栄子さんらが出演する演劇公演「欲望のみ」、近藤芳正さんの一人芝居「ナイフ」などが予定されていたが、すべて中止になった。また5月に開催予定だった立川志の輔さんの独演会は12月14日に延期となった。
 公演は密閉空間の劇場内に大勢の観客が集まるため、感染抑止のために開催できない。俳優たちは今、自宅待機状態で、稽古も基本的には「3密」状態になるためできず、公演準備は不可能だ。
 小規模劇団は、資金面が懸念される。プラットのシニアプロデューサー中島晴美さんによると、劇団は公演入場収入があることを前提に、稽古場の確保や舞台セットの準備をしているという。公演が中止なれば支払いができず、劇団が解散に追い込まれると指摘する。プラットでもたびたび小劇団の公演があるが、今後が心配される。
 一つの芝居をつくり上げるには、俳優だけでなく、多くのスタッフが関わっている。そこには長年この道に携わっている人たちの力が必要となるが、一度、劇団が解散となれば再生は厳しい状況になる。
 中島さんは「演劇は、今を生きる皆さんと呼応することで素晴らしい舞台になり、心に響くものも大きい」とし「演劇文化を守るために、プラットでも感染対策と公演が両立できる道を模索したい」と話した。
(竹下貴信)

臨時休館となっている穂の国とよはし芸術劇場「プラット」=豊橋市西小田原町で
臨時休館となっている穂の国とよはし芸術劇場「プラット」=豊橋市西小田原町で

カテゴリー:社会・経済

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