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コロナ禍の豊橋市長選

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、緊急事態宣言が延長された。不安といら立ちの中で豊橋市長選が半年後に迫ってきた。ウイルスの脅威という暗い雲の下で事実上の選挙戦が進んでいく。前例のない異例な状況で「ポスト・コロナ」戦術を余儀なくされそうだ。
 11月1日告示、8日投開票が日程だ。
 現在、出馬に名乗りを上げているのは新人1人だけ。しかし、6月にも現職が立候補を表明し、これを受けて新たな新人が次々と手を上げることが予想されている。
 「(市長選に)出たいという気持ちはある。少しずつ支援者と話しあっている」という40代女性がいる。他方、「ウイルスの感染拡大の中では、そういうこと(市長選への意向)を話す時期でないと思っている」という人も。「このような群像も含めれば、現時点で名前が挙がるのは4~5人」(豊橋市議)。
 4年前は現職と新人の一騎打ちだった。「多数による激戦になれば、豊橋の元気さ、民度の高さを示せるのでは」。市政関係者の中には期待の声も聞かれる。
 コロナ禍での選挙戦は、どのような事態が想定されるのか。
 前哨戦となる集会の開催が困難になる。もちろん握手作戦はNG。過日の衆院静岡補選や米大統領選予備選で見られた握手に代わって肘を付き合わせる姿が、定番になるに違いない。
 集会を開いても「3密」を避けて、参加者が大きく間隔を空ける必要がある。「ミニ集会、女性集会、企業集会といった定番の選挙戦はできなくなる。代わってスマートフォンを使ったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)戦が活発になるだろう」。立候補予定者たちがネットでアピールを展開するようになる。
 ネット選挙は2013年から解禁された。しかしこれまでは、集会や街頭活動などの日程の告知にとどまっているのが大半だった。
 この壁を打ち破り、従来と異なる「ポスト・コロナ」時代の戦術を展開する候補者が現れれば、「(従来の戦術に留まる陣営の)間隙を縫ってゴールすることもあり得るね」(同)。
 1983(昭和58)年、3選を目指した当時現職の青木茂に県議会議長の高橋アキラが挑んだ市長選。そして4年後の「青木のあだ討ち」選。いずれも、今なお語り継がれる激戦となり、高い投票率をマークした。
 互いのシンボルカラーの旗指し物を掲げて前面に打ち出した。選挙終盤、2色に分かれた支持者の隊列が豊橋駅前で交錯。一触即発の緊張が走ったものだ。
 以来、東三河ではシンボルカラーの旗指し物は国政、地方、首長選で定番の選挙グッズになった。豊橋に都市型選挙を持ち込んだ「戦術家」のレガシーが今に続く結果をもたらした。
 それから半世紀。「かつてのような1万人集会など夢の話になる」「ソーシャルディスタンスが求められる選挙戦はガラリと様相を変えるはず」(同)。
 「あと半年」の豊橋市長選。新しい選挙戦術は候補者数、経済界を巻き込んだ戦いの構図と共に注目される。

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、緊急事態宣言が延長された。不安といら立ちの中で豊橋市長選が半年後に迫ってきた。ウイルスの脅威という暗い雲の下で事実上の選挙戦が進んでいく。前例のない異例な状況で「ポスト・コロナ」戦術を余儀なくされそうだ。
 11月1日告示、8日投開票が日程だ。
 現在、出馬に名乗りを上げているのは新人1人だけ。しかし、6月にも現職が立候補を表明し、これを受けて新たな新人が次々と手を上げることが予想されている。
 「(市長選に)出たいという気持ちはある。少しずつ支援者と話しあっている」という40代女性がいる。他方、「ウイルスの感染拡大の中では、そういうこと(市長選への意向)を話す時期でないと思っている」という人も。「このような群像も含めれば、現時点で名前が挙がるのは4~5人」(豊橋市議)。
 4年前は現職と新人の一騎打ちだった。「多数による激戦になれば、豊橋の元気さ、民度の高さを示せるのでは」。市政関係者の中には期待の声も聞かれる。
 コロナ禍での選挙戦は、どのような事態が想定されるのか。
 前哨戦となる集会の開催が困難になる。もちろん握手作戦はNG。過日の衆院静岡補選や米大統領選予備選で見られた握手に代わって肘を付き合わせる姿が、定番になるに違いない。
 集会を開いても「3密」を避けて、参加者が大きく間隔を空ける必要がある。「ミニ集会、女性集会、企業集会といった定番の選挙戦はできなくなる。代わってスマートフォンを使ったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)戦が活発になるだろう」。立候補予定者たちがネットでアピールを展開するようになる。
 ネット選挙は2013年から解禁された。しかしこれまでは、集会や街頭活動などの日程の告知にとどまっているのが大半だった。
 この壁を打ち破り、従来と異なる「ポスト・コロナ」時代の戦術を展開する候補者が現れれば、「(従来の戦術に留まる陣営の)間隙を縫ってゴールすることもあり得るね」(同)。
 1983(昭和58)年、3選を目指した当時現職の青木茂に県議会議長の高橋アキラが挑んだ市長選。そして4年後の「青木のあだ討ち」選。いずれも、今なお語り継がれる激戦となり、高い投票率をマークした。
 互いのシンボルカラーの旗指し物を掲げて前面に打ち出した。選挙終盤、2色に分かれた支持者の隊列が豊橋駅前で交錯。一触即発の緊張が走ったものだ。
 以来、東三河ではシンボルカラーの旗指し物は国政、地方、首長選で定番の選挙グッズになった。豊橋に都市型選挙を持ち込んだ「戦術家」のレガシーが今に続く結果をもたらした。
 それから半世紀。「かつてのような1万人集会など夢の話になる」「ソーシャルディスタンスが求められる選挙戦はガラリと様相を変えるはず」(同)。
 「あと半年」の豊橋市長選。新しい選挙戦術は候補者数、経済界を巻き込んだ戦いの構図と共に注目される。

カテゴリー:政治・行政

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