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命がけで市民を守る消防隊員ら

防火服を着てフル装備で、はしごを点検をする隊員たち(いずれも豊橋市中消防署で)
防火服を着てフル装備で、はしごを点検をする隊員たち(いずれも豊橋市中消防署で)
PPEを着た救急隊員
PPEを着た救急隊員
防火服を脱ぐ隊員。大量の汗が顔から吹き出していた
防火服を脱ぐ隊員。大量の汗が顔から吹き出していた

 連日、最高気温が30度を超える日が続き、熱中症で搬送される人が増えている。その暑さの中でも、人命救助のために戦っている豊橋市中消防署の消防隊員たちを取材した。
 午前8時半に朝礼が始まった。隊員たちはミーティングの後、消防車両の機材や、はしごの点検を始めた。どんなに暑くても必要な防火服を着て、酸素ボンベを担ぐ。重さ約20㌔。そのうえで、各資機材に異常が無いか調べた。
 数分で作業を終えて防火服を脱いだ隊員。顔から汗が大量に吹き出していた。レスキュー用のオレンジの活動服には汗がにじみ出していた。
 防火服は、火災現場でも熱気が入らないように作られている。逆に言うと、人の発する熱も外側に出ていかない。夏場にサウナに入っているのと同じような状態だ。
 救急隊も同じく「PPE(Personal Protective Equipment=個人防護具)感染防止衣」と呼ばれる青の服を着用している。ウイルスや細菌の感染を防ぐため、通気性が少ない。さらにマスクやゴーグルを着けると全身を覆うことになるため、同じように中に熱がこもる。
 豊橋市消防本部は、豊橋の暑さ指数を危険(31度以上)、厳重警戒(28度~31度未満)、警戒(25度~28度未満)、注意(25度未満)の4段階に分けて隊員の目につくところに掲示している。毎朝、庁内放送で朝昼夕の予想気温を伝え、市内8カ所の消防署へ熱中症の注意を呼びかけている。
 隊員たちはさまざまな対策を取っている。防火服の中にアイスパックを入れたり、出動前に水分補給したり、塩タブレットを口にしたり。
 現場で活動している消防隊員の桂川永輔さん(44)は、勤務中に熱中症になったことはないが、頭がボーっとする感覚やだるさを感じたことがあった。その時は、小隊長から「装備を下ろせ」「防火服を脱げ」と指示があった。服を脱ぎ、防火服の内ポケットに入れていたアイスパックを直接体に当て、水分補給をしたという。
 大竹徹八さん(43)は熱中症の初期症状の手足のつり、筋けいれんなどを何度か経験している。手先が硬直し、動かなくなるのだそうだ。現場で気づいても、消火や救助活動をしているので、すぐには休めない。
 2人は口をそろえる。「暑くなる前に、防火服を着て走り、暑さに耐えられる体づくりが大切です。消防士は活動中、休憩や水分補給ができない。普段から慣れることが一番大事だと思います」と話した。
【林大二朗】

 連日、最高気温が30度を超える日が続き、熱中症で搬送される人が増えている。その暑さの中でも、人命救助のために戦っている豊橋市中消防署の消防隊員たちを取材した。
 午前8時半に朝礼が始まった。隊員たちはミーティングの後、消防車両の機材や、はしごの点検を始めた。どんなに暑くても必要な防火服を着て、酸素ボンベを担ぐ。重さ約20㌔。そのうえで、各資機材に異常が無いか調べた。
 数分で作業を終えて防火服を脱いだ隊員。顔から汗が大量に吹き出していた。レスキュー用のオレンジの活動服には汗がにじみ出していた。
 防火服は、火災現場でも熱気が入らないように作られている。逆に言うと、人の発する熱も外側に出ていかない。夏場にサウナに入っているのと同じような状態だ。
 救急隊も同じく「PPE(Personal Protective Equipment=個人防護具)感染防止衣」と呼ばれる青の服を着用している。ウイルスや細菌の感染を防ぐため、通気性が少ない。さらにマスクやゴーグルを着けると全身を覆うことになるため、同じように中に熱がこもる。
 豊橋市消防本部は、豊橋の暑さ指数を危険(31度以上)、厳重警戒(28度~31度未満)、警戒(25度~28度未満)、注意(25度未満)の4段階に分けて隊員の目につくところに掲示している。毎朝、庁内放送で朝昼夕の予想気温を伝え、市内8カ所の消防署へ熱中症の注意を呼びかけている。
 隊員たちはさまざまな対策を取っている。防火服の中にアイスパックを入れたり、出動前に水分補給したり、塩タブレットを口にしたり。
 現場で活動している消防隊員の桂川永輔さん(44)は、勤務中に熱中症になったことはないが、頭がボーっとする感覚やだるさを感じたことがあった。その時は、小隊長から「装備を下ろせ」「防火服を脱げ」と指示があった。服を脱ぎ、防火服の内ポケットに入れていたアイスパックを直接体に当て、水分補給をしたという。
 大竹徹八さん(43)は熱中症の初期症状の手足のつり、筋けいれんなどを何度か経験している。手先が硬直し、動かなくなるのだそうだ。現場で気づいても、消火や救助活動をしているので、すぐには休めない。
 2人は口をそろえる。「暑くなる前に、防火服を着て走り、暑さに耐えられる体づくりが大切です。消防士は活動中、休憩や水分補給ができない。普段から慣れることが一番大事だと思います」と話した。
【林大二朗】

防火服を着てフル装備で、はしごを点検をする隊員たち(いずれも豊橋市中消防署で)
防火服を着てフル装備で、はしごを点検をする隊員たち(いずれも豊橋市中消防署で)
PPEを着た救急隊員
PPEを着た救急隊員
防火服を脱ぐ隊員。大量の汗が顔から吹き出していた
防火服を脱ぐ隊員。大量の汗が顔から吹き出していた

カテゴリー:社会・経済

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