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「夏イチゴ」売れ行き好調

栽培されている「ペチカほのか」=豊橋市西幸町の「未来ファムトリー」で
栽培されている「ペチカほのか」=豊橋市西幸町の「未来ファムトリー」で
イチゴの様子を見る山下さんと内藤さん
イチゴの様子を見る山下さんと内藤さん
「ジャパンクレープ」で販売中のイチゴクレープ。「ペチカほのか」が入っている
「ジャパンクレープ」で販売中のイチゴクレープ。「ペチカほのか」が入っている

 生産量が少ない夏イチゴの栽培に取り組んでいる農業機械設備製造販売「日本オペレーター」(JOP、豊橋市西幸町)のファーム事業部が、「あぐりパーク食彩村」(東七根町)にイチゴパックを出荷している。19日からは豊橋駅のカルミア内の店でも、このイチゴを使ったクレープの販売が始まった。オフシーズンの珍しさもあり、売れ行きは好調のようだ。
 品種は「ペチカほのか」で北海道産。オレンジがかった外観で、少し小粒だが甘味、酸味とも申し分ない。JOPが借りている植物工場「未来ファムトリー」で栽培されている。「ファーム(農業)」と「ファクトリー(工場)」を合わせた造語だ。
ここは元々、2012年から「イノベーティブグリーンハウス(IGH)」として、先進的なトマト栽培の実証実験に使われてきた。第三セクターの「サイエンス・クリエイト」と豊橋技術科学大が協力、民間協力企業としてJOPも参画していた。
 実証実験が終わり、JOPは2018年、農業機械だけでなく、農作物も作れることを示そうと、IGHを借り上げてイチゴ栽培に着手した。トマト用の施設をそのまま流用している。腰高の栽培ベンチは19列あり、そのうちの2列で「ペチカほのか」の苗630本を育てている。トマト同様、苗1本単位でチューブから液肥を補給している。大型ファンで冷気を送り込んでいるため、夏でも少し涼しい。
 ファーム事業部の山下幸弘さん、内藤雅文さんによると、7月頃から収穫が始まり、今月になって出荷できる出来栄えになった。食彩村では1パック230円で販売しているが、物珍しさもあって連日完売だという。
 「豊橋のブランドとして育てられれば」と内藤さん。単品としてではなく、6次化商品としての展開を目指す。
 その第1例が、カルミア地下1階のクレープ店「ジャパンクレープ」での採用だ。代表の森幹哲さんによると、打診があったのは1週間前。イチゴを使ったクレープは人気が高いが、既存の夏イチゴは固く、果肉も小さいので同店では扱ってこなかった。しかしJOP産の「ペチカほのか」を試食したところ、甘味は少ないものの、爽やかな酸味がクリームにマッチし「これなら使える」と採用に踏み切った。
 米粉を使うクレープ屋さんとして知られる同店での価格は1個500円。イチゴ3個が包まれており、ぜいたく感がある。19日夕から発売したところ、さっそく買い求める人が相次いだ。
 新しい豊橋のブランドとして定着するかが注目される。
【山田一晶】

 生産量が少ない夏イチゴの栽培に取り組んでいる農業機械設備製造販売「日本オペレーター」(JOP、豊橋市西幸町)のファーム事業部が、「あぐりパーク食彩村」(東七根町)にイチゴパックを出荷している。19日からは豊橋駅のカルミア内の店でも、このイチゴを使ったクレープの販売が始まった。オフシーズンの珍しさもあり、売れ行きは好調のようだ。
 品種は「ペチカほのか」で北海道産。オレンジがかった外観で、少し小粒だが甘味、酸味とも申し分ない。JOPが借りている植物工場「未来ファムトリー」で栽培されている。「ファーム(農業)」と「ファクトリー(工場)」を合わせた造語だ。
ここは元々、2012年から「イノベーティブグリーンハウス(IGH)」として、先進的なトマト栽培の実証実験に使われてきた。第三セクターの「サイエンス・クリエイト」と豊橋技術科学大が協力、民間協力企業としてJOPも参画していた。
 実証実験が終わり、JOPは2018年、農業機械だけでなく、農作物も作れることを示そうと、IGHを借り上げてイチゴ栽培に着手した。トマト用の施設をそのまま流用している。腰高の栽培ベンチは19列あり、そのうちの2列で「ペチカほのか」の苗630本を育てている。トマト同様、苗1本単位でチューブから液肥を補給している。大型ファンで冷気を送り込んでいるため、夏でも少し涼しい。
 ファーム事業部の山下幸弘さん、内藤雅文さんによると、7月頃から収穫が始まり、今月になって出荷できる出来栄えになった。食彩村では1パック230円で販売しているが、物珍しさもあって連日完売だという。
 「豊橋のブランドとして育てられれば」と内藤さん。単品としてではなく、6次化商品としての展開を目指す。
 その第1例が、カルミア地下1階のクレープ店「ジャパンクレープ」での採用だ。代表の森幹哲さんによると、打診があったのは1週間前。イチゴを使ったクレープは人気が高いが、既存の夏イチゴは固く、果肉も小さいので同店では扱ってこなかった。しかしJOP産の「ペチカほのか」を試食したところ、甘味は少ないものの、爽やかな酸味がクリームにマッチし「これなら使える」と採用に踏み切った。
 米粉を使うクレープ屋さんとして知られる同店での価格は1個500円。イチゴ3個が包まれており、ぜいたく感がある。19日夕から発売したところ、さっそく買い求める人が相次いだ。
 新しい豊橋のブランドとして定着するかが注目される。
【山田一晶】

栽培されている「ペチカほのか」=豊橋市西幸町の「未来ファムトリー」で
栽培されている「ペチカほのか」=豊橋市西幸町の「未来ファムトリー」で
イチゴの様子を見る山下さんと内藤さん
イチゴの様子を見る山下さんと内藤さん
「ジャパンクレープ」で販売中のイチゴクレープ。「ペチカほのか」が入っている
「ジャパンクレープ」で販売中のイチゴクレープ。「ペチカほのか」が入っている

カテゴリー:社会・経済

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