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今夏の県内熱中症まとめ

熱中症患者の搬送訓練をする隊員=豊橋市中消防署で
熱中症患者の搬送訓練をする隊員=豊橋市中消防署で
今夏の県内熱中症まとめ
今夏の県内熱中症まとめ

 新型コロナウイルス感染防止が呼びかけられる中、今年はさらに、熱中症予防も必要となる初めての夏だった。県消防保安課のまとめによると、今季の死者はこれまでのところ16人で、昨年の5人の3倍を超えた。長引いた梅雨とその後の猛烈な暑さで、体が順応できなかった人が多かったとみられる。
 今年6月1日から今月13日までの搬送者数は4033人。男性は2693人、女性は1340人で、男性が女性の2倍だった。5月1日から9月30日までの昨年は4705人、一昨年は6629人だった。今年は長梅雨が影響したとみられる。今年7月に30度を超えた真夏日になったのは名古屋市では11日。8月は31日間が30度以上で、35度を超える猛暑日が23日もあった。
 月別搬送者をみると、今年8月は2784人となり、2011年以降の10年間では最多となった。2位は19年で2341人。また今年6月は447人で、過去10年では11年の794人に次いで多かった。一方で、7月の搬送者は547人で、過去10年ではもっとも少なかった。
 今季の4033人の搬送者の年齢別内訳は、最多が65歳以上で2263人で56・1%。昨年は4075人中2314人で49・1%だったため、少し割合が増えた。今年の18歳以上65歳未満は1450人(35・9%)、7歳以上18歳未満は302人(7・4%)だった。
 今年と昨年を週別搬送者数で比較すると、昨年のピークは7月27日から8月2日で1199人。今年の同週は203人にとどまっている。今年のピークは8月17~23日で988人だったのに対し、昨年は427人だった。
 初診時の熱中症の程度は、死亡が16人(0・3%)、重症が106人(2・6%)、中等症が1207人(29・9%)、軽症が2693人(66・7%)、その他が1。昨年は死亡が0・1%、重症が1・7%、中等症が25・8%、軽症が72・0%だったため、今年は症状が重かった人が多かったといえる。
 一方、豊橋市の今季の熱中症患者(疑い例含む)は17日現在で213人となっている。昨年5月1日~9月30日では225人だった。県全域と同様に、今年8月は144人、昨年同月は110人で今年の搬送者が多かった。市消防本部は「例年、梅雨明け直後の1週間は搬送者が多い。今年の8月はさらに暑さ指数(WBGT)が31度以上の『危険』となる日が多いことも重なった」と分析している。
 来夏にコロナが終息しているかどうかは不明だが、新しい生活様式の下での暑さ対策の教訓としたい。
【山田一晶】

 新型コロナウイルス感染防止が呼びかけられる中、今年はさらに、熱中症予防も必要となる初めての夏だった。県消防保安課のまとめによると、今季の死者はこれまでのところ16人で、昨年の5人の3倍を超えた。長引いた梅雨とその後の猛烈な暑さで、体が順応できなかった人が多かったとみられる。
 今年6月1日から今月13日までの搬送者数は4033人。男性は2693人、女性は1340人で、男性が女性の2倍だった。5月1日から9月30日までの昨年は4705人、一昨年は6629人だった。今年は長梅雨が影響したとみられる。今年7月に30度を超えた真夏日になったのは名古屋市では11日。8月は31日間が30度以上で、35度を超える猛暑日が23日もあった。
 月別搬送者をみると、今年8月は2784人となり、2011年以降の10年間では最多となった。2位は19年で2341人。また今年6月は447人で、過去10年では11年の794人に次いで多かった。一方で、7月の搬送者は547人で、過去10年ではもっとも少なかった。
 今季の4033人の搬送者の年齢別内訳は、最多が65歳以上で2263人で56・1%。昨年は4075人中2314人で49・1%だったため、少し割合が増えた。今年の18歳以上65歳未満は1450人(35・9%)、7歳以上18歳未満は302人(7・4%)だった。
 今年と昨年を週別搬送者数で比較すると、昨年のピークは7月27日から8月2日で1199人。今年の同週は203人にとどまっている。今年のピークは8月17~23日で988人だったのに対し、昨年は427人だった。
 初診時の熱中症の程度は、死亡が16人(0・3%)、重症が106人(2・6%)、中等症が1207人(29・9%)、軽症が2693人(66・7%)、その他が1。昨年は死亡が0・1%、重症が1・7%、中等症が25・8%、軽症が72・0%だったため、今年は症状が重かった人が多かったといえる。
 一方、豊橋市の今季の熱中症患者(疑い例含む)は17日現在で213人となっている。昨年5月1日~9月30日では225人だった。県全域と同様に、今年8月は144人、昨年同月は110人で今年の搬送者が多かった。市消防本部は「例年、梅雨明け直後の1週間は搬送者が多い。今年の8月はさらに暑さ指数(WBGT)が31度以上の『危険』となる日が多いことも重なった」と分析している。
 来夏にコロナが終息しているかどうかは不明だが、新しい生活様式の下での暑さ対策の教訓としたい。
【山田一晶】

熱中症患者の搬送訓練をする隊員=豊橋市中消防署で
熱中症患者の搬送訓練をする隊員=豊橋市中消防署で
今夏の県内熱中症まとめ
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カテゴリー:社会・経済

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