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「豊橋絶滅動物園」出版へCFで310万6000円集まる

写真集「豊橋絶滅動物園」のイメージ(CFサイトから)
写真集「豊橋絶滅動物園」のイメージ(CFサイトから)
佐々木さん=のんほいパークで
佐々木さん=のんほいパークで

 豊橋市出身でフリーのコンテンツプロデューサー、佐々木シュウジさん(55)らが進めていた読み聞かせ写真集「豊橋絶滅動物園」作りのクラウドファンディング(CF)が27日深夜に終了した。目標額の300万円を超え、265人から310万6000円が寄せられた。
 豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)を舞台にしたCFは昨年12月1日にスタート。本紙が取材した21日現在で140万円余だったものが、報道などの結果、支援者が殺到した。資金は写真集制作、監修などに充てる。今年6月頃の出版を予定している。
 佐々木さんは過去に「東山絶滅動物園」「上野絶滅動物園」を出版している。プロジェクトチームを代表し、佐々木さんに本紙へ寄稿してもらった。
【山田一晶】

正直言って感動そのもの。
 「東山」と「上野」の絶滅動物園写真集のクラウドファンディングも50万円に届くか届かないかのようなもので散々だった。要するに、自分自身の考えがいかに良いと思っていても「絶滅動物園」という5文字がいくらキャッチーなタイトルであったとしても、そのくらいの価値しか無いものと思っていた。
 しかし東山の写真集を出してから5年が経過し、それなりに継続して、プロジェクトも理解された。しかしそれをはるかにしのぐ今回の目標達成。最初やりたくても出版社と協議して難しいという結論になったものを、地元の同級生が後押ししてくれたことを本当に感謝したい。
 最終日、目標達成するまではメンバー全員がトップページをリロードしまくり、フェイスブックのグループで盛り上がっていた。
 昨年4~5月に開催したコロナ禍であえぐ全国のBARをサポートするBAR支援もそうだった。CFは「熱量」をいかに作っていくかということだが、今回は地元の皆さんが本当に熱を持って取り組んでくれた結果にほかならないと思います。
 そしてその熱源はなんだったのか?
 それは、のんほいパークにそもそも皆さんが親しんでいたことであり、根っこに動物が大好きということがあったということ。
 そこに、彼らが絶滅してしまうかもしれない、それは人間たちが原因だということを「知った」ことなのではないか。
 しかし解決策はわからない。
 それを示してくれるのかもしれない、という期待値がこのプロジェクトに求められたからなのではないかと思います。
 あと、前半はこのプロジェクトを知っている方やそもそもメンバーに近しい方が支援いただいたように感じますが、大体一回りしたころ、一日あたりの支援が0という日が2~3日続いた時には本当に「ヤバい」と思いました。
 しかしその現状を伝え、メンバーが頭を下げること、お願いすることは本来はしたくないと思いますが、支援を願うのではなく丁寧に「主旨を理解して。もし良ければ支援して」と理解を求めることを訴え続けた効果があったのではないでしょうか。
 それが自分自身の説明する訓練にもなり、各メディアでご紹介をいただいた盛り上がり、また日数が少なくなった焦りなども加わり、より一層ネジが巻かれたのではないかと思う。
 このモーターが動き出すかのように、最後の5日間ぐらい、本当に熱量が増えていったと思います。
 さて問題はここからです。
 とにかく写真集を完成させないといけないのはもちろんですがそのあとに動物園の動物たちを通して学びづくり、「暮らしのこと」や「仕事のこと」などを考えそれを通して、動物園に還元していくようなフレームづくりをしっかりメンバーと一緒に考えて作っていけたら…。ここが一番大切で、大変な部分です。
 しかし豊橋に生まれたものの、大学卒業から離れて33年が経過しまた豊橋のために頑張ることができる日が来るとは思っていませんでした。
 メンバーのみんなと、それぞれの役割を理解しながら進めていけたらと思います。社会貢献の機会をいただいたというのはとてもありがたいことです。
 ご支援いただいた皆さまは、このプロジェクトを動かしていく仲間でもあります。どんどん声をかけ、すがり、知恵を借り、頑張っていきたいと思います。
佐々木シュウジ 

 豊橋市出身でフリーのコンテンツプロデューサー、佐々木シュウジさん(55)らが進めていた読み聞かせ写真集「豊橋絶滅動物園」作りのクラウドファンディング(CF)が27日深夜に終了した。目標額の300万円を超え、265人から310万6000円が寄せられた。
 豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)を舞台にしたCFは昨年12月1日にスタート。本紙が取材した21日現在で140万円余だったものが、報道などの結果、支援者が殺到した。資金は写真集制作、監修などに充てる。今年6月頃の出版を予定している。
 佐々木さんは過去に「東山絶滅動物園」「上野絶滅動物園」を出版している。プロジェクトチームを代表し、佐々木さんに本紙へ寄稿してもらった。
【山田一晶】

正直言って感動そのもの。
 「東山」と「上野」の絶滅動物園写真集のクラウドファンディングも50万円に届くか届かないかのようなもので散々だった。要するに、自分自身の考えがいかに良いと思っていても「絶滅動物園」という5文字がいくらキャッチーなタイトルであったとしても、そのくらいの価値しか無いものと思っていた。
 しかし東山の写真集を出してから5年が経過し、それなりに継続して、プロジェクトも理解された。しかしそれをはるかにしのぐ今回の目標達成。最初やりたくても出版社と協議して難しいという結論になったものを、地元の同級生が後押ししてくれたことを本当に感謝したい。
 最終日、目標達成するまではメンバー全員がトップページをリロードしまくり、フェイスブックのグループで盛り上がっていた。
 昨年4~5月に開催したコロナ禍であえぐ全国のBARをサポートするBAR支援もそうだった。CFは「熱量」をいかに作っていくかということだが、今回は地元の皆さんが本当に熱を持って取り組んでくれた結果にほかならないと思います。
 そしてその熱源はなんだったのか?
 それは、のんほいパークにそもそも皆さんが親しんでいたことであり、根っこに動物が大好きということがあったということ。
 そこに、彼らが絶滅してしまうかもしれない、それは人間たちが原因だということを「知った」ことなのではないか。
 しかし解決策はわからない。
 それを示してくれるのかもしれない、という期待値がこのプロジェクトに求められたからなのではないかと思います。
 あと、前半はこのプロジェクトを知っている方やそもそもメンバーに近しい方が支援いただいたように感じますが、大体一回りしたころ、一日あたりの支援が0という日が2~3日続いた時には本当に「ヤバい」と思いました。
 しかしその現状を伝え、メンバーが頭を下げること、お願いすることは本来はしたくないと思いますが、支援を願うのではなく丁寧に「主旨を理解して。もし良ければ支援して」と理解を求めることを訴え続けた効果があったのではないでしょうか。
 それが自分自身の説明する訓練にもなり、各メディアでご紹介をいただいた盛り上がり、また日数が少なくなった焦りなども加わり、より一層ネジが巻かれたのではないかと思う。
 このモーターが動き出すかのように、最後の5日間ぐらい、本当に熱量が増えていったと思います。
 さて問題はここからです。
 とにかく写真集を完成させないといけないのはもちろんですがそのあとに動物園の動物たちを通して学びづくり、「暮らしのこと」や「仕事のこと」などを考えそれを通して、動物園に還元していくようなフレームづくりをしっかりメンバーと一緒に考えて作っていけたら…。ここが一番大切で、大変な部分です。
 しかし豊橋に生まれたものの、大学卒業から離れて33年が経過しまた豊橋のために頑張ることができる日が来るとは思っていませんでした。
 メンバーのみんなと、それぞれの役割を理解しながら進めていけたらと思います。社会貢献の機会をいただいたというのはとてもありがたいことです。
 ご支援いただいた皆さまは、このプロジェクトを動かしていく仲間でもあります。どんどん声をかけ、すがり、知恵を借り、頑張っていきたいと思います。
佐々木シュウジ 

写真集「豊橋絶滅動物園」のイメージ(CFサイトから)
写真集「豊橋絶滅動物園」のイメージ(CFサイトから)
佐々木さん=のんほいパークで
佐々木さん=のんほいパークで

カテゴリー:社会・経済

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