道の駅再発見「豊橋」

道の駅とよはし

　豊橋市東七根町の「道の駅とよはし」は、国道23号バイパス七根インターチェンジに隣接する立地を生かし、名古屋や浜松方面から多くの観光客が訪れる。市街地にも近いことから、地元の需要も高い。開駅２周年で来場者数も累計４００万人に迫る。のどかな自然に囲まれた道路事情のいい立地を生かし、観光拠点としての顔も併せ持つ。
　道の駅とよはしは、産直施設「あぐりパーク食彩村」と飲食や土産物店などが入る「ｔｏｍａｔｅ（トマッテ）」の二つの施設からなる。
　目当ては食彩村の野菜や花などの産直品だ。市場へ出せない規格外の野菜や花などを格安で販売する。年間売上15億円余りの約８割を占める。
　立地の良さは観光にも波及する。国定公園への誘客増を図る国事業に選ばれ、昨年８月から表浜海岸などを生かした企画を打ち出した。
　中でも、小型電動車の運転と周遊が楽しめる「ネクストクルーザー・ガイドツアー」が注目を集める。利用者２人（要免許証）と案内役で３台に分乗する。徒歩や乗用車では行けない場所も走れる点が好評だ。
　コースアレンジも多様なため、リピートも見込める。ガイドの加藤雄規さんは「田畑や雑木林など、地元では何とも思わない景色が逆に都会の人には好評だ」と話す。
　屋外での１人乗りのアクティビティーは新型コロナウイルスと無縁のようだが、徹底してレジャー感染防止を図る。
　他にもサイクリストの拠点として、渥美半島や湖西市の道の駅を結んで相乗効果を狙う。白井章雄駅長は「食と農業や観光の連携拠点として、駅の可能性を広げたい」と語る。
【加藤広宣】