つくだ煮PRに女子大生とコラボ 豊橋の濱金商店
つくだ煮製造販売の「濱金商店」(豊橋市下五井町)は、名古屋女子大学(名古屋市瑞穂区)の三宅元子教授のゼミ生と協働でつくだ煮のPRに乗り出した。商品の見せ方や、ゼミの研究テーマ「エシカル消費」=ことば=で若者らへの伝統食材の認知向上につなげたい考え。東三河と名古屋市の集客施設で11月までPR活動を続ける。
濱金商店では購買層の高齢化で若者など新たな販路を模索していた。一方、三宅教授は研究対象として伝統食材に注目していた。都内の見本市で知り合い、4月から家政学部4年生とのプロジェクトが始まった。
つくだ煮を食べたことがない学生ばかりで「年配者の食べ物」の印象から始まった。学生らは同社の製造工場や直売店で見学を重ね、主な購買層の心理や作り手の思い入れなどを調べた。
ゼミ生代表の大垣利帆さん(21)は「学生へのアンケートでも『未知の食材』の印象が根強かったが、知ってもらえれば可能性もあると思う」と分析した。
学生らは若者にも訴えかける斬新な見せ方に挑んだ。惣菜の入った容器を包むパッケージには紙を使った。折り紙の花車に似せ、黄とピンクで目を引く色合いにした。大垣さんは「目立つ色とかわいさを重視した。特にピンクは女の子の目に止まる」と胸を張る。
三宅教授は「伝統食材を紙の容器で包んだ。地産地消や環境への配慮をテーマにしており、持続可能性を模索するエシカル消費にもかなう」と評価する。
創業147年の同社は、社外と商品開発に取り組むのは初という。高坂さんは「つくだ煮をまったく食べない若年層に気付いてもらえるようアピールできる」と期待する。
学生プロデユースのつくだ煮は今後、新城市の「軽トラ市」(24日)や道の駅とよはし(11月6日)など各地のイベント会場で販売する。「マグロ角煮」と「生炊ちりめん」の各500円。
【加藤広宣】
ことば=エシカル消費
語義から「倫理的消費」とも訳される。地球環境や社会問題の解決を意識した消費行動。例えばインドでは、衣料品の原材料となる綿花栽培で多くの子どもらが劣悪な労働を強いられる実態などが分かり、意識を高めるきっかけになった。ほかにも環境問題や地産地消など幅広い問題意識が消費と関連付けられる。国連「SDGs」(持続可能な開発目標)の目標の一つ(つくる責任、つかう責任)にも関連する。
つくだ煮製造販売の「濱金商店」(豊橋市下五井町)は、名古屋女子大学(名古屋市瑞穂区)の三宅元子教授のゼミ生と協働でつくだ煮のPRに乗り出した。商品の見せ方や、ゼミの研究テーマ「エシカル消費」=ことば=で若者らへの伝統食材の認知向上につなげたい考え。東三河と名古屋市の集客施設で11月までPR活動を続ける。
濱金商店では購買層の高齢化で若者など新たな販路を模索していた。一方、三宅教授は研究対象として伝統食材に注目していた。都内の見本市で知り合い、4月から家政学部4年生とのプロジェクトが始まった。
つくだ煮を食べたことがない学生ばかりで「年配者の食べ物」の印象から始まった。学生らは同社の製造工場や直売店で見学を重ね、主な購買層の心理や作り手の思い入れなどを調べた。
ゼミ生代表の大垣利帆さん(21)は「学生へのアンケートでも『未知の食材』の印象が根強かったが、知ってもらえれば可能性もあると思う」と分析した。
学生らは若者にも訴えかける斬新な見せ方に挑んだ。惣菜の入った容器を包むパッケージには紙を使った。折り紙の花車に似せ、黄とピンクで目を引く色合いにした。大垣さんは「目立つ色とかわいさを重視した。特にピンクは女の子の目に止まる」と胸を張る。
三宅教授は「伝統食材を紙の容器で包んだ。地産地消や環境への配慮をテーマにしており、持続可能性を模索するエシカル消費にもかなう」と評価する。
創業147年の同社は、社外と商品開発に取り組むのは初という。高坂さんは「つくだ煮をまったく食べない若年層に気付いてもらえるようアピールできる」と期待する。
学生プロデユースのつくだ煮は今後、新城市の「軽トラ市」(24日)や道の駅とよはし(11月6日)など各地のイベント会場で販売する。「マグロ角煮」と「生炊ちりめん」の各500円。
【加藤広宣】
ことば=エシカル消費
語義から「倫理的消費」とも訳される。地球環境や社会問題の解決を意識した消費行動。例えばインドでは、衣料品の原材料となる綿花栽培で多くの子どもらが劣悪な労働を強いられる実態などが分かり、意識を高めるきっかけになった。ほかにも環境問題や地産地消など幅広い問題意識が消費と関連付けられる。国連「SDGs」(持続可能な開発目標)の目標の一つ(つくる責任、つかう責任)にも関連する。