豊橋創造大学でSOZO起業塾特別講演会

　豊橋創造大学は22日、「ＳＯＺＯ起業塾特別講演会」の第１弾を開いた。東愛知新聞社など後援。アウトドア研修、ＩＴ導入支援「スノーピークビジネスソリューション」の村瀬亮代表が講演した。
　村瀬代表は、アウトドア用品開発製造販売「スノーピーク」専務。電子機器開発製造販売の「キーエンス」でコンサルティング営業を経験している。自動車の製造現場などのＩＴ化支援に取り組んだ際に、最初からあった多機能な在庫管理システムより、現場と一緒になってシンプルなものから作った仕組みが受け入れられたことから「合理的なものを押し付けるだけではいけない」と気付いたと述べた。
　起業後、クレームを受けたことはないと話す。「一緒に作っていく仲間なのか、言われたものを作る業者なのか。簡単なものから合意を積み上げることによる過程の共有が重要」として、使い手が主体的に取り組むきっかけ作りのために、人との関係性が重要だと説いた。
　スノーピークでは永久保証やアフターサービスを充実。社員とユーザーが同じキャンパーとしてイベントで交流し、ユーザーの声を聞く場を設けている。「時代に合わせるのではなく、時代の変化を予測して流れを変えることが求められている」として、未来を考える知性と行動を起こす野生の両立が起業に必要と説いた。
　新型コロナウイルス禍では初期からイベントなどを中止し、テレワークを徹底。安心安全を最優先した。インターネットを活用したさまざまなオンライン改革に取り組んだ。「ピンチをチャンスに変える発想が重要。迅速かつ大胆に、そのための環境構築は細密に」と結んだ。
【岸侑輝】