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給食の牛乳、瓶から紙パックへ

東三河4市で9月から瓶入り牛乳がなくなる
東三河4市で9月から瓶入り牛乳がなくなる
今夏廃止される瓶入り牛乳の製造ライン=中央製乳で(提供)
今夏廃止される瓶入り牛乳の製造ライン=中央製乳で(提供)
家庭用商品と共通デザインの「スクールパック」㊨(同)
家庭用商品と共通デザインの「スクールパック」㊨(同)

2学期から東三河4市の小中学校

 豊橋市など東三河4市(新城除く)の市立小中学校で2学期から、学校給食牛乳(200㍉㍑)が瓶から紙パックに変わる。納入業者の中央製乳(豊橋市植田町)が瓶入り牛乳を廃止する。豊橋市教育委員会は学校ごとに紙パックのリサイクルを始める一方、ほかの3市は校内での作業環境や業者回収などの体制が整わないとして、順次対応するという。
 乳業団体などによると給食用牛乳の容器は1970年代まで瓶が主流だったが80年代に紙パックが逆転。家庭への普及や容器の改良などが進み、現在は8割超が紙パックを採用する。
 中央製乳は県内全域へ学校給食用の牛乳を製造販売している。牛乳瓶は洗って繰り返し使える点で環境に優しいが、瓶の洗浄や殺菌の費用がかかり、傷が入ったり割れたりする危険性があるほか、重さから輸送費もかさむ。一日約6万本の瓶入り牛乳を生産する同社だが、結果的に紙パックの方が環境負荷を抑えられるとして瓶廃止に踏み切ったという。
 紙パック移行で「スクールパック」の製造ラインを今夏導入する。併せて家庭用商品(1㍑)と共通デザインを施した新ブランドで認知向上と消費拡大を図る。
 各市教委は昨年度から、紙パックへの移行に伴う学校単位でのリサイクル作業導入について検討を重ねた。
 豊橋市教委は栄、石巻、豊の3小学校をモデル校に1カ月間、紙パック牛乳を提供してリサイクル作業の手順などを確認した。アレルギーを持つ児童生徒の対応も踏まえ導入可否を検証した。
 リサイクル作業は紙パックの水洗いと解体、水切りと自然乾燥までを児童生徒らが担う。これらを毎日、古紙回収業者が回収する。当番制の導入など運用方法は学校ごとに委ねる方針。
 作業では共用水道を使うため、乳アレルギーを持つ子どもへの影響なども配慮する方針。アレルギーで牛乳を飲めない子ども100人を対象に、個々のアレルギー反応の程度などを調査して最適な作業環境を整えたいとしている。保健給食課では「良質な紙パルプなので給食でもリサイクルしたい」という。
 一方、ほかの3市もリサイクルの方針だが、体制が整うまでは焼却などで対応する。紙パックの提供が始まる2学期から校内で作業やアレルギー対応、リサイクル施設への搬入などの方法を検討したいという。
【加藤広宣】

2学期から東三河4市の小中学校

 豊橋市など東三河4市(新城除く)の市立小中学校で2学期から、学校給食牛乳(200㍉㍑)が瓶から紙パックに変わる。納入業者の中央製乳(豊橋市植田町)が瓶入り牛乳を廃止する。豊橋市教育委員会は学校ごとに紙パックのリサイクルを始める一方、ほかの3市は校内での作業環境や業者回収などの体制が整わないとして、順次対応するという。
 乳業団体などによると給食用牛乳の容器は1970年代まで瓶が主流だったが80年代に紙パックが逆転。家庭への普及や容器の改良などが進み、現在は8割超が紙パックを採用する。
 中央製乳は県内全域へ学校給食用の牛乳を製造販売している。牛乳瓶は洗って繰り返し使える点で環境に優しいが、瓶の洗浄や殺菌の費用がかかり、傷が入ったり割れたりする危険性があるほか、重さから輸送費もかさむ。一日約6万本の瓶入り牛乳を生産する同社だが、結果的に紙パックの方が環境負荷を抑えられるとして瓶廃止に踏み切ったという。
 紙パック移行で「スクールパック」の製造ラインを今夏導入する。併せて家庭用商品(1㍑)と共通デザインを施した新ブランドで認知向上と消費拡大を図る。
 各市教委は昨年度から、紙パックへの移行に伴う学校単位でのリサイクル作業導入について検討を重ねた。
 豊橋市教委は栄、石巻、豊の3小学校をモデル校に1カ月間、紙パック牛乳を提供してリサイクル作業の手順などを確認した。アレルギーを持つ児童生徒の対応も踏まえ導入可否を検証した。
 リサイクル作業は紙パックの水洗いと解体、水切りと自然乾燥までを児童生徒らが担う。これらを毎日、古紙回収業者が回収する。当番制の導入など運用方法は学校ごとに委ねる方針。
 作業では共用水道を使うため、乳アレルギーを持つ子どもへの影響なども配慮する方針。アレルギーで牛乳を飲めない子ども100人を対象に、個々のアレルギー反応の程度などを調査して最適な作業環境を整えたいとしている。保健給食課では「良質な紙パルプなので給食でもリサイクルしたい」という。
 一方、ほかの3市もリサイクルの方針だが、体制が整うまでは焼却などで対応する。紙パックの提供が始まる2学期から校内で作業やアレルギー対応、リサイクル施設への搬入などの方法を検討したいという。
【加藤広宣】

東三河4市で9月から瓶入り牛乳がなくなる
東三河4市で9月から瓶入り牛乳がなくなる
今夏廃止される瓶入り牛乳の製造ライン=中央製乳で(提供)
今夏廃止される瓶入り牛乳の製造ライン=中央製乳で(提供)
家庭用商品と共通デザインの「スクールパック」㊨(同)
家庭用商品と共通デザインの「スクールパック」㊨(同)

カテゴリー:社会・経済 / 政治・行政

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