逆転サヨナラで「センバツ切符」手繰り寄せる

秋季高校野球東海大会準決勝で豊川勝利

　「第76回秋季高校野球東海大会」の準決勝は28日、岐阜県長良川球場であった。豊川（愛知２位）が宇治山田商（三重１位）を６対５の逆転サヨナラで下し、２０１３年以来10年ぶりの決勝進出を決めた。東海地区のセンバツ枠は３で、甲子園への切符を大きく引き寄せた。29日の決勝は愛工大名電（愛知１位）との県勢対決となる。
　豊川は一回２死から走者を出し先制された。６回にも失策が絡み２失点で３点差。だがその裏、先頭の林から３連打で無死満塁の好機を作り、中村の左前安打でまず１点を返した。七回に内野安打や失策などでさらに１失点。八回は２死二、三塁から北田が右前適時打を放ち、１点差に追い上げた。　
　九回は２番手の中西が左本塁打を浴び、再び２点差に。その裏１死一、二塁から林が左前打を放ち１点差とすると、２死一、三塁でモイセエフが右前打を放ち同点。さらに一、二塁で中村が左前打を放ち、サヨナラ勝ちした。高橋が決勝のホームを踏むと、ナインは喜びを爆発させた。
　試合後、長谷川裕記監督は「最終回はモイセエフに回せば何とかなるという雰囲気になっていた。最後の中村は逆方向にうまく打ってくれた。選手たちを信じて良かった」と逆転劇を振り返った。愛工大名電との決勝に向けて「県大会で負けている。いつも通りの戦いをして、借りを返したい」と意気込んだ。
　サヨナラ打を放った中村は「『絶対にここで決める』という気持ちで打席に入った。決勝は絶対に勝ちたい」と話した。
　決勝は29日午前10時、長良川球場で。

28日の結果
▽準決勝
○…長良川…○
宇治山田商
１００００２１０１｜５
０００００１０２3X｜６
豊川
（宇）加古、田中―小泉（豊）鈴木爽、中西―高橋
【本】小泉（宇）
【北川壱暉】